FCoV感染猫に対する治療
弱毒FCoV感染に対する治療法はありません。FIPが発症したものは、治療を行っても反応が悪く、死亡するものが多いのは確かです。FIP発症例に対しては、ウェットタイプの場合、胸水があればそれを必ず除去します。呼吸困難で死んでしまうからです。腹水は呼吸の障害や腎臓の圧迫がなければとくに除去する必要はありません。ドライタイプの場合は、リンパ腫とまぎらわしいため、診断確定のために試験開腹で診断を行うことはありますが、通常はとくに切除はしません。
一部の猫は、以下の薬物治療で良好な反応がみられます。リコンビナント猫インターフェロン(インターキャット)を1MU/kgを隔日に皮下注射します。水が減少したり、腫瘤が縮小するなど寛解がみられたならば、週1回の注射とします。同時にプレドニゾロンを2mg/kg 1日1回経口投与し、その後1mg/kg隔日投与まで漸減します。その後薬物による維持を行いますが、良好な反応のものでは完全寛解となり、治療は必要なくなります。 |
|
|