感染猫に対する治療
FeLV自体を攻撃して、感染を終わらせるような治療はありません。出ている病気に対してそれぞれ治療を行います。
急性期の病気
免疫が高まっている時期なので、免疫によるウイルスの排除が効率的に行われるよう、あるいは免疫が細胞を壊す程度を和らげる目的で、ウイルス生産を下げ免疫を調節する猫インターフェロン(図6)を使用することがあります。血球減少症が激しければ、輸血を行うこともあります。
持続感染期の病気
現在出ている個々の病気を治療します。たとえば、リンパ腫(リンパ球のがん)に対しては化学療法を行います。他の細菌感染などがあればそれぞれに効く治療薬を選択し、自己免疫疾患など免疫が暴走している病気ではグルココルチコイドなどを使用することもあります。
無症状の持続感染猫
持続感染猫のモニターとしては、3-4ヵ月毎に身体検査と血液検査を行います。身体検査と血液検査結果に異常がなければ、次の3-4ヵ月に重大な病気が起こる可能性は低いと考えられます。発症のみられない持続感染猫で、ごくまれにウイルスが陰転することもあるので、年に1回程度、ウイルス検査を行うのがよいでしょう。 |